結局、仕事でダメな上司に付き合わないといけないのも、価値のない商品を嫌々営業しないといけないのも、予期せぬ異動に振り回されるのも、「いつでも転職できる」と確信できるだけの市場価値がないからではないでしょうか。
この一文から始まる本に僕は出会いました。
その本が「転職の思考法」です。
最初の一文に書かれた「いつでも転職できる」という感覚が会社という組織に属する人にとって大事だと気づかせてくれました。
同時に会社以外の組織にもこれが当てはまるのではないかと感じました。
つまり、これからの社会ですべての組織には「滞在する」という感覚で向き合うべきではないかと感じたのです。
- 転職を考えている人
- 転職を失敗したくない人
- 「組織」というものに違和感を感じている人
転職を考えている人は「転職の思考法」を身につけるべき
あなたは転職を考えるときにまずはなにをするでしょうか?
- 転職サイトに登録する
- 転職エージェントに会う
- 自分のキャリアについて考える
転職を考えたときにまずやることはこの辺りだと思います。
でも大事なことが抜けているんです。
それは「転職の思考法」を身につけること。
その思考がないと今の会社で抱えている不満、悩み、人間関係などを解決することができません。
- 自分のマーケットバリュー(市場価値)を把握すること
- 仕事のライフサイクルを考えること
- これから伸びるマーケットを見分けること
- 転職先の企業を見極めること
- 転職エージェントのしくみを理解すること
- 「楽しめる」仕事の見つけ方
- 転職の不安の正体を見極めること
ほんの一部ですが、これらの思考法を身につけていく必要があります。
これを見ただけだとさっぱりかもしれませんが、僕もこの本を読むまではそうでした。
「いつでも転職」できるということ
本書はストーリー形式で話が進んでいきます。
その中である登場人物が出てきます。
それが倒産しかけている会社で自分の地位を守るために不正や部下を振り回す部長です。
この部長は会社内で自分の地位を確保するためにあらゆる人物を蹴落とし、不正を働きます。
それが会社にとって悪の根源だったのですが、この部長は「転職できない」がためにこのような行動に出てしまっているのです。
自分のマーケットバリューが低く、今の会社に依存するしかないのです。
そのような会社では社員のマーケットバリューは上がりませんし、業績が上がらず、いずれ倒産に向かっていきます。
逆に言えば、自分のマーケットバリューが上がり「いつでも転職できる」という感覚を持っていればどんなことが起きるでしょうか?
会社に依存する必要はなく、ダメな上司に当たればすぐに環境を変えることができる。
会社の商品に魅力がなければ、転職してしまえばいい。
異動が言い渡されれば、転職してしまえばいい。
そうなると、会社も社員を正当に評価せざるを得ません。
つまり会社と社員が対等な立場になり、誰も依存する必要がなくなるのです。
転職が当たり前になれば、選択肢を手に入れた「個人」はより自由になり、社員を惹きつけようとする「会社」はより魅力的になる。
自由な転職が会社、そして国を変える特効薬になるのです。
すべての組織には「滞在する」という感覚で向き合うべき
僕はこの「いつでも転職できる」という感覚は会社だけではなく、すべての組織に当てはまるなと感じました。
誰かが組織に依存し、既得権益を守るような行動に出た瞬間からその組織は腐っていきます。
だからこそ、これからの組織との付き合い方は「滞在する」くらいの感覚が1番良いかなと感じます。
「住む」のではなく「滞在する」です。
そのときに必要だから「滞在する」のであって、決してそこの依存しているわけではない。
- 考え方が変われば、他に移ればいい
- 嫌なことがあれば出て行けばいい
- 他に魅力的な場所があれば、滞在先を変えればいい
それくらいの感覚で組織と付き合うのが理想であり、健全な形ではないでしょうか?
転職について書かれた本書でしたが、組織との健全な付き合い方まで教えてくれているようでした。
ぜひ手にとって読んでみてくださいね。
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