少しばかり前の話になりますが、僕の中に衝撃が走ったニュースがありました。
政府が副業のガイドライン制定を始め、副業解禁を推し進めていくというニュースです。
このニュースはこれから日本人が「働き方」を考える上で、重要な要素になってくると思います。
今までは基本的に1社に従事しながら働くのが「当たり前」でした。
でも、これからの時代は「人生100年時代」と言われるだけあり、そんな働き方は非現実的です。
転職だってどんどん盛んになっていくでしょうし、フリーランスで働く人も多くなってくるのは確実でしょう。
今までの「当たり前」は通じなくなります。
この政府の動きも、そういった時代の流れ、社会の流れを汲んでの動きのはず。
では、この流れは正解なのかどうか?
僕の意見からすると、この動きは正解だと思っています。
今回は、この政府の副業解禁が与える社会への影響について、少し考えてみたいと思います。
目次でサクッと読む
政府の副業解禁はあくまで「ガイドラインの改定」
最近では、サイボウズなどのベンチャー企業をはじめ、ソフトバンクなどの大手企業でも副業を認めている企業が増えています。
でも、全体で見ると、9割以上の企業が副業を禁止しているのが事実です。
なぜ、そんなに多くの企業が副業を禁止しているかというと、今回改定されるガイドラインにこんな規定があったからなんですね。
遵守事項)第11条⑥許可なく他の会社等の業務に従事しないこと。
(懲戒の事由)第62条⑦第11条、第13条、第14条に違反したとき。
多くの企業がこのガイドラインを元に就業規則を作っているので、8割もの企業が副業を禁止してたんです。
今回この部分を改定して、「原則的に副業・兼業を容認」する方針になりました。
つまり、このガイドラインを元に就業規則を作っていた企業も、副業を容認する流れになるんじゃないかというわけなんです。
ここで、注意しなければいけないのがあくまで「ガイドライン」の改定なので、強制ではないということです。
政府として「副業認めるよ〜」と言ってるものの、最終決定は企業ができるわけですね。
副業を禁止している企業は他人の人生を搾取している
個人的には、業務時間外であれば、別に副業はしてもいいんじゃないかと思っています。
でも、9割以上が副業を禁止しているのは事実ですし、なぜそうしているの気になっていたのですが、記事の中でこんなデータがありました。
※厚生労働省労働基準局「副業・兼業の現状と課題」より引用
これを見ると、副業を禁止している理由として、「本業への悪影響」を懸念していることが挙げられるかと思います。
確かに、企業側からしたら、本業に全力投球してもらうのが理想でしょう。
でも、労働者の立場からしたら、自分の人生に全力投球したいというのが本音ではないでしょうか?
もちろん、企業に属している以上、就業時間内は企業の業務に全力投球するべきです。
それで給料をもらっているわけですからね。
でも、それ以外の時間は、自分の人生なんだから、自分の好きなこと・興味のあることをする自由があるべきです。
誰もあなたの人生に責任を持ってくれません。
結局、何が起こっても自分の人生は自分で責任を持つしかないんです。
だったら、自分の好きなこと・興味あることには全力投球した方がいいはずです。
副業の禁止って、自分の好きなこと・興味のあることをする自由を奪ってることになると思います。
そういった意味でも、「企業による副業禁止」=「他人の人生の搾取」になっているんじゃないでしょうか?
副業を禁止されていてもやる人はやる。禁止されていなくてもやらない人はやらない。
僕が最近思っているのは、副業が禁止されていてもやる人はやるし、禁止されてなくてもやらない人はやらないということです。
僕自身、会社員をしながら、自分の事業を持つ人・持とうとしている人と関わりが増えてきました。
そういう人の中には「会社で副業が禁止されているけど、やっている」って人が多くいるなーと感じています。
その反面、会社員をやっていると、まったくそういうことに興味のない人もいるんですね。
たぶん、そういう人は例え政府・会社が「副業解禁します!」と言ったところで、動かないと思います。
副業解禁の流れは正解なのかどうか?
では、「今回の政府の副業解禁の流れが正解なのかどうか?」という点についてです。
冒頭でも答えを言った通り、僕は正解だと思っています。
「副業を禁止されていてもやる人はやるし、禁止されていなくてもやらない人はやらないのであれば、意味ないんじゃないか?」と思う人もいるかもしれません。
でも、少なからず「禁止されているからやっていない人」もいるんじゃないでしょうか?
日本人って、基本的にマジメな人が多いですよね。
なので、就業規則をきちんと守っている人も多くいるはず。
政府が副業を解禁すれば、そういった人の後押しになります。
少なからずいる「禁止されていて動けない人」が新しい動きができるようになるというだけで、政府の副業解禁は意味があるものだと僕は思っています。
それに、今までまったく副業について考えてこなかった人も、この改定で少しは自分の今後の働き方について考え出す人もいるはずです。
「政府がこのタイミングで副業解禁したのはなぜだろう?」と考えることで、社会の流れを見れていなかった人が、社会の流れに目を向ける機会を得られると思います。
今回の改定でそんなことを考える人が増えてきてくれたら嬉しいです。
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