今回は社会人の習慣に関する記事です。就活生の皆さんも社会人の皆さんも、ぜひ自分に置き換えて考えてみましょう。
多くの社会人が気付けば「当たり前」と思って無意識的にとってしまう思考や行動。
気付けば抜けられなくなり、自身の成長を阻害してしまうことも少なくはありません。今回はそんな若手社会人のあるあるをまとめた記事になっています。
もちろん、有意義な社会人ライフを送る方々には無縁のことだと思いますし、できることならこの記事に共感して欲しくない、というのが本音です。なので、どちらかといえば就活生の皆さんに本記事をご覧いただき、社会人になる前のマインドセットに役立てたら良いなと考えています。
目次でサクッと読む
はじめに 環境への適応と「当たり前思考」
本記事の内容は、「社会人が陥る思考の習慣」です。
ところで、あなたはこれまでどんな組織に所属していましたか?
社内のプロジェクトチームは、部活動、サークル活動、アルバイト・・・なんでも結構です。
思い浮かべてみましょう。
ここで思い出して欲しいのは、その組織における「習慣」や「当たり前」ですね。
例えば、毎日スーツに袖を通す僕は、シャツにアイロンをかけ、靴を磨くことが習慣化されていますし、接客のアルバイトをやっていた時代は出勤前に身なりを整えるのが「当たり前」化していました。また、高校時代に運動部のマネージャーとして活動していた時期は、校内ですれ違う先生に必ず挨拶をすることが「習慣」でした。
人は組織に属することによって、その組織の中におけるルールに自分を適応させていく生き物です。
これは人間の優れた能力で、環境が変われば自然と取るべき行動も、身につける習慣も変えてくことができます。虫や魚も環境に適応すべく生態を変化させますけどね。
それでは、会社という組織に属した時、人はどんな習慣やルールに適応するのでしょう。「適応」ならばまだしも、恐ろしいことに、時として人は習慣やルールに自分を支配されてしまうことがあるのです。
無意識かつ無自覚に社会人が陥りやすい5つの思考・行動
その1 「しゃーない。仕事終わらないし今日も残業しよ」という姿勢
「まぁ・・・ちょっとくらいなら、サービス残業しても良いか〜」
「終わらない・・・まあ、あとは家に持って帰ってやればいっか!」
「うちの会社は残業とか当たり前だからなぁ〜、ははは」
まずは、残業。
「残業」について、あなたはいかがお考えでしょうか。特に多いのが、ちょっとくらいのサービス残業や、お持ち帰りなら問題ないかな〜という感覚ですね。あなたも上記のような状況、体験したことはありませんか?
ちなみに僕はあります。
「やりたくてやってるんだし、ちょっとくらいサービス残業いーじゃん!」
みたいな時期がありました。しかし実はこの時点で危険信号。この感覚が当たり前になってしまうと、仕事のオン・オフの区別がつかなくなります。
「プライベートの時でも仕事のことを考え続けられます」という方であれば、どうぞご自由にと思いますが、業務生産性や心身の健康を考えるとオススメはできませんね。仕事とプライベートのオン・オフの区別がつかない人ほど、真面目で仕事熱心で、頑張り屋さんな傾向が高いんです。そしてそういった人ほど、無意識的にストレスを抱え込み、知らず知らずのうちに精神を病んでいきます。
あなたの周りにもいませんか?めちゃくちゃ表向きな明るいけれど、実な裏で結構悩んでいる人。まさに、こうしたタイプの典型です。まずは自分のタイプを知ることから始め、ストレスの負荷を感じる前に、仕事に支配されていないか振り返ってみましょう。
その2 「上司に誘われたら飲み会に行くのは当然」という認識
続いてこんなシーン。
先輩「おい、今日●●課長が来るらしいから飲み会参加しろよ。終電まで空けておくように。」
後輩「・・・え、あ・・・はい!(デートあるけど仕事優先だし、リスケしなきゃな・・・)」
さて、あなたが後輩の立場だったらどうですか?ぶっちゃけ面倒くさくないですか?仕事以外の付き合いで個人のプライベートな時間を拘束するのはもはやハラスメントです。上記の例は極端ですが、業務の枠を飛び越えて不条理・理不尽な依頼や命令などの多くはハラスメントに該当します。
しかし、そこそこ体育会系の企業や組織に属していると、ハラスメントと訴える文化もなければそもそも先輩方もこういった環境に慣れ染まってきた方が多いので、もはや感覚が麻痺しているといっても過言ではないケースもあります。
この風潮が当たり前の環境で育ってしまうと、いずれ自分の部下や後輩ができたとしても、勤務時間外の時間に付き合わせる事に何の抵抗も持たない上司・先輩になりかねません。要するに、ハラスメント予備軍ということです。
仕事は仕事、プライベートはプライベートです。どうしても自分が参加したい!という事であれば問題ないと思いますし、そういった機会を通じて人脈を作ったり積極的に学びに行く事も大切です。
ですが、本当は行きたくないけど自分も行かなきゃいけないかな・・・という変な横並び意識が原因の間違った社内政治への労力になってしまうと大きなストレスの原因になります。
社内の人間関係に気を使いすぎて、自分の時間を犠牲にする必要は一切ありませんので、不必要な社内政治をしてしまっているようであれば改善していきましょう。
その3 「とりあえず詰める」マネジメント手法
基本的に上司は部下がより働きやすく成果を出せるようにマネジメントするのが仕事です。
しかし、必ずしも成果が保証されるとは限りませんね。そんな時に、言葉の暴力や心理的圧力、恐喝まがいの行動促進や残業の強制・・・、業務のパフォーマンスを改善するためのマネジメントではなく、前述のように鞭で叩くことしかしないマネジメントが横行している環境は危険です。
生き過ぎた「詰める」行為は、対人ストレスを生じさせ生産性を下げかねないというデメリットがあります。
過度なストレスを感じるとハラスメント行為にも直結します。もはやオワコンマネジメントです。働き方改革とともに、ハラスメントに対し厳しい視線が浴びせられる昨今、こうした生き過ぎたパワーマネジメントは減ってきていると聞きますが、氷山の一角なのではないでしょうか。
社会人の方は自分の置かれた環境を振り返り、この風潮が当たり前化されていないかを考察しましょう。この文化が当たり前かしていたとしたら、危険な環境だと自覚してください。
また、直面した際にどうしてもしんどい時は、真っ向に立ち向かい続ける必要はありません。逃げる方法も選択肢に入れておきましょう。
その4 「有給とりたいけど取らないほうが良いかな・・・」
さて、これをご覧のあなたは有給、使っていますか??
有給は法的に認められた、休むことができる労働者の権利です(労働基準法第39条)。
何なら有給制度を認めない会社は法に反します。
もっと言えば6か月以上勤務する労働者に与えられる権利となり、アルバイトに対しても有給は適用されます(ほとんどのアルバイターが知らない事実)。ですが、多くの日本人は有給の行使に対して何らかの心理的ハードルを持っています。
例えば・・・
「休みたいって言ったら上司になんて言われるか・・・」
「先輩は有給取ったことないって言ってたしなぁ・・・」
「仕事休んでいいんだろうか・・・」
「有給とりたいなんて口にしたら会社に迷惑がかかるかも・・・」
こんな心理に陥っている社会人がとにかく多いからです。
言ってしまえばこれは個人の問題ではなく、この雰囲気を作り出してしまっている組織(会社全体や課ごと)の問題です。
有給制度は休日以外にもしっかり身体と心を休めることによって、「ゆとりある生活の保障」や「心身の疲労回復」が目的で制定された法律です。そのため、有給を口にしづらい雰囲気や圧力、プレッシャーは、場合によっては有給取得の妨害となり違法となります。
休みたい時にはしっかり有給を活用して、自ら働きやすい環境をつくりましょう。(もちろん、その際の業務調整は個人の責任を持って計画的に。)
有給は労働者に与えられた権利であるということをお忘れなく。
その5 「とりあえず3年働かないと次の職場はガチで無い・・・」という誤解
入社1年目〜3年目のとき、こんなセリフを耳にしたことはありませんか?
「えっ!転職考えてるの?少なくとも3年はいた方がいいんじゃない?」
「とりあえず3年は働かないとなぁ〜!」
「3年働かないとか・・・次の職場ないよ???」
皆口にするのは「3年」というキーワード。いったい誰がこんなことを言い出したんでしょう。ご存じない方もいらっしゃいますのでストレートに言いますが、この3年という縛りには科学的根拠はございません。「とりあえず3年思考」の方にこの理由を深掘りして聞いてみても、それらしい答えは返ってきません。
「3年以内と仕事の一連の流れが身につかないから」
「3年いることがスキルになるから」
本当に大事なのは、「なぜ、3年いないとスキルが身につかないのか、仕事の流れが身につかないのか」という考え方ですよね。別に3年間も自分に合わない環境で消耗する必要はないわけですし、ある程度自分にとって必要なスキルが身についたら別の環境に飛び立っても良いわけです。
当人の能力を活かせない職場環境や業務内容だったとしたら、採用時点におけるミスマッチです。採用担当者のエラーをなぜ自分が3年間も組織に属する形で尻拭いするのでしょう。
3年間も我慢せずとも、自分にとって違うと思ったら早めに判断しましょう。
ダラダラ漫然と仕事をする日々は自分のためになりません。
どうせなら、やりたいことに時間と労力を費やしましょう。
ただ、誤解がないように念のため補足しておきますが、実際に3年間勤務すると、3年間勤務しないとでは、転職活動を行う際に、転職先企業が異なることは事実です。転職市場における募集条件として、「社会人経験3年を有する方」と記載している求人票も少なくはありません。もちろん厳密に定めていない企業も多いですが、3年間働き、スキルと経験を積んだ人材であれば、転職時においても複数の企業に飛び立てる可能性は広がります。
しかしこれもお伝えするとなると、転職活動の方法論にも触れざるを得ないので、この辺にしておきたいと思います。
まとめ
今回ご紹介させていただいたのは、
- 残業姿勢への提言
- 誤った社内政治とその労力
- パワーマネジメント文化
- 有給制度の活用について
- 早期離職の3年ルール
といった若手社会人が悩みがちなポイントです。
自分に当てはまると感じた項目は今一度自分の考えを振り返る材料に活かしてみてはいかがでしょうか。
どうせ働くなら、楽しく働きましょう。
楽をして、ではなく、自分のやりたいように「楽しんで」仕事に取り組んでいただけたらと思います。
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